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カガクノミカタ 10/28日放送回・ウソ〜!!なんでこっちが重いの!?ヒトの思い(重い?)込み、錯誤って、面白い

TV☆Writer

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NHKのEテレの、短時間教養番組、「カガクのミカタ」。今回は、「仮説を立ててみる」がテーマ。

この番組、「どうせ子供向けでしょ」と思っていたのだけど、見てみたら思いの外面白かった。

わかっているつもりの大人でも、全然答えがわからなかった。実験に参加した普通の大人も、「えっ、ウソでしょ!」と首を傾げるばかり。
どこにでもある身近なものを使って簡単に実験できるし、とっても興味深くて楽しい回だったので、ご紹介します。





今回の実験に必要なものは、ダンボールとペットボトルだけ。

ペットボトルには水を入れて、重くしてある。 ペットボトルを入れない空箱もある。

ペットボトル入りだけのダンボール1箱と、ペットボトル入りダンボールと空のダンボールの2箱を人に持ち上げてもらい、どっちが重いと感じるのかを実験してみる。

もちろん、ダンボール2段の方が、ちょっとだけ重い。

ひと箱の方が4.4kgで、2箱の方は4.5kg。空のダンボール分の0.1kgだけ、当然重くなる。2箱の方は、重たい箱を一番上にして持ち上げることにする、というルール。

妥当な予想では、両方同じくらいの重さに感じるのではないだろうか・・・?





街の普通の人たちに協力してもらって、実験開始。

まずは中身を見ずに持ち上げてもらい、どっちが重いと感じるか答えてもらう。


「こっち(1箱だけ)が重いです。はるかに」実験に参加したみんなが、1箱だけの方が重いと答えた。

箱の中身を確認してもらったら・・・、

「あれ?これ空箱。これとこれ、同じ重さのはずなのに、でもなんでこっちが軽く感じるの?不思議・・・」

「えっ!?なんで?ヤバッ!!」

重たいはずの2箱よりも、人はみんな1箱を重いと感じてしまう。
老若男女、いろんな人で実験してみても、みんなそう感じるようだ。

確かに不思議だ・・・。





実験参加者にこの不思議な現象の「仮説」を立ててもらった。
「この(空の方の)ダンボールが、力を、なんか、全部吸収しちゃって・・・。この(空の方のダンボールの)中に、なんか、あるんだと思います。(力を)吸収されるものが」と答える人や、

「2箱の方が重いはず、と頭の中で考えてしまって、勢いを付けて持ち上げる。こっち(1箱)の方は軽いと思って持ち上げるのに、意外に重いから、1箱の方が重いと感じる。なんだろ、サッカ・・・、錯覚?」

なるほど、確かにその説は良い線いっているかも。





今度は、「箱を持つプロ」に協力してもらって詳しく検証してみる。

まずは目隠しをして持ち上げてみたが、やっぱり2箱の方を軽く感じることに変わりはなかった。ということは、見た目や先入観ではない、ということだろう。

次に、空箱を追加していくと、どうなるのだろう。空箱が増えていけば、いつかは必ず1箱より重く感じる時が来るはずだ。それがわかれば、何かナゾを解くヒントになるかも知れない。

重いダンボール1箱プラス、空箱を3箱、4箱と増やしていく。

4箱の時は「重ねれば重ねるごと、軽く感じる」という、やっぱり不思議な答え。5箱にすると、「4つより5つの方が、軽く感じますね」6箱に増やしても、「こっち(箱6段)の方が軽いです。全然・・・」

ますます不思議な答えが続く・・・。

そして、ようやく7箱目になって、

「こっち(箱7段)の方が、重たいかな〜?って、思います」

7箱ということは、つまり・・・。1箱の方は4.4kg。7箱の方は、4.4kg + (0.1kg x 6箱) = 5.0kg。12%の重さの差になって、ようやく人の感覚の錯誤が逆転した。

しかし、何でそうなるんだろう。一番重い箱が一番上だというのが、この実験のミソなんじゃないだろうか・・・。多数箱の方でも重い箱を一番下にしたら、ほとんど人の錯誤はなくなるのかも知れない。

さて、番組の教える答えは?





このダンボールを使った不思議な人の錯誤現象、番組による答えは「わからない」だった。

どうやらこの番組、「自分で考える」ことをテーマにした番組らしい。

まさかEテレ教養番組が、そんな答えを返してくるなんて!昔の教育番組にはない、面白い番組だ。

こういう考え方の番組や義務教育の学校は、私の子供の頃にはなかったと思う。義務教育の押し付けに散々反抗してきた私としては、「なんで今更こんな良い番組が」と思うのだけど・・・。

当時の学校教育、国語も数学も歴史も、おかしな教え方するといつも疑問に感じていて、教育方法を信じられなくなっていた当時の自分を思い出した。当時はいかにも、朱子学的(極端な知識重視。トップダウンの知識の押し付け)だったり、「テストのための勉強」という感じだった。

先生の黒板に書く文字をただひたすらノートに書き写して、それをテストの前になったら機械的に覚え、良い点取ったら「バンザーイ」という、おかしな教育方法だった。「こんなの意味ない!」って、子供ながらに感じたものだ。

本来なら問題の意味を自分で理解して自分で「考えて」答えるべきなのに、意味もわからず機械的にコピペした方が良い点になり評価され、良い大学に入れるというおかしな教育システム。

かなり前からいろんな人が「こんな意味のない日本の教育方法は良くない。海外ではこういう方法をしている」なんて批判がされていて、それを読んだ子供の私もそれを受け売りしては、先生に反抗して授業を潰したりしていた(授業つぶしはやっぱり良くないけど)。

その書籍を書いていた人たちの批判が、今の時代になってようやく活きてきたらしい。最近のEテレの他の番組でも、こんな発想の転換をよく感じるようになった。教条主義者には面白くないかも知れないが。

この番組の他の回も見てみたが、大人でもすぐに答えを出せない不思議な問題をたくさん取り上げているみたい。かなり良い番組だと思う。もっと早くこういう時代になってくれていたら嬉しかったのに・・・。

あたりまえたろうのイラストはヨシタケシンスケさん(≧∀≦*)

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