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神様に選ばれた試合 3/5日放送回・今も心躍らされる伝説ですが、もう新たな伝説が必要です。

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人気のある野球とサッカー。そこから2つの試合を軸として取り上げた番組です。2つの試合とは、2009年3月の第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)決勝の日本対韓国戦と、東日本大震災発生後に開催されたサッカー日本代表対Jリーグ選抜とのチャリティーマッチです。

サッカーはカズこと三浦知良選手の登場です。直前まで手にしていたW杯初出場の権利が消えてしまった「ドーハの悲劇」や、フランスW杯本大会前にしての代表落ちなど、スター選手なのに苦杯をなめる経験も三浦選手は味わっています。

2011年3月に開催された東日本大震災のチャリティーマッチ。国内外の有名選手が集まる中でカズも召集されます。その試合に彼はゴールを奪い、彼の代名詞ともいえるカズダンスを披露したのです。未曾有の大災害に全国が自粛するばかりで不謹慎かもとご本人は「ゴールを決めたらカズダンスを踊るのか」との事前の問いかけに悩んだそうです。

それでもカズは千両役者ぶりを発揮しゴールを獲得。そして、カズダンスを見せてくれました。その場面に日本の多くの人が喜んだのです。

2009年3月23日、第2回WBCの決勝戦においてイチロー選手は日本の大会2連覇となる決勝タイムリーヒットを放ちます。この場面は多くの人に今でも鮮明な記憶として残されているだろうと思います。

日本だけでなくアメリカでもその名を轟かせているイチロー選手ですが、この大会では不振にあえいでいました。世界一を決める国際大会で周囲が自分に寄せる大きな期待がプレッシャーとなったのか、彼らしからぬ凡打や三振を見せてしまいます。

しかし、彼は苦境にいてもそこで自分にできること、やらなければならないことを忘れてはいませんでした。自分がプレーしていなくてもベンチでチームを鼓舞したり、彼独自の有名なルーティンを継続していたのです。

極度の不振な状況でもチームの為に献身的になっているイチロー選手を見て、周囲の仲間たちは何とか彼を励ましたいと考えます。

近年のプロ野球やMLBなどはユニホームの裾が直接地面に触れるくらいに長いスタイルが主流となっています。対してイチロー選手はソックスを見せるスタイルです。それはオールドスタイルあるいはクラシカルスタイルと呼ばれています。

侍ジャパンの選手達も長い裾のユニフォームを選択する人が多かったのですが、敗者復活戦にまわってしまった後に仲間達がイチロー選手をまねたクラシカルスタイルをやりはじめたのです。

自分への無言の励ましに感激したイチロー選手は、キューバとの敗者復活戦で、この大会2次ラウンドでの初ヒットを打ちます。本人もそうですが周囲もほっとしたことでしょう。

負ければ終わりの崖っぷちに立たされていたこのゲームを侍ジャパンは5-0の完勝で乗り切り、準決勝進出を遂げました。

準決勝の相手は、何だかんだとメジャーリーガーを揃えたアメリカです。イチロー選手復調の光が見えた侍ジャパンは、ここで大きな転換を強いられます。それは投手陣の配置転換でした。

このアメリカ戦からチームのクローザーをダルビッシュ投手に任せることとなったのです。ダルビッシュ投手は先発陣の一員として活躍し、決勝に進んだ場合はその先発を言い渡されていました。しかし、それまでクローザーを担当していた投手が不調でありしかも故障を抱えていたことが発覚します。そこで当時最も調子のよかったダルビッシュ投手に抑えの切り札の役割がまわってきました。


一人の選手に問題が発生して別の選手に役割を変更するというだけの話、と言えばそれで済みそうですが、WBCでは投球数制限という独自のルールがあります。場合によっては連投ができなくなる制約のある中、決勝トーナメントという重要カテゴリの中です。そんな状況下の一人の離脱と一人の配置転換というものは、期間の長いペナントレースあるいは負けてもまだ大丈夫な場合があるリーグ戦とは深刻度が大違いです。

準決勝でのクローザー初登板を無事に終えたダルビッシュ投手でしたが、決勝ではとんでもない苦境に見舞われてしまいます。

宿命とも呼ばれた日韓戦。1点差でリードしていた日本はダルビッシュ投手で逃げ切りをはかりますが、9回裏に韓国から1点を取られて追いつかれます。その後もサヨナラ敗戦かという場面が続くのですが、ダルビッシュ投手はやはり並みのプレーヤーではありませんでした。

そのまま相手の勢いに押されて敗戦を喫してしまう、しかも優勝を目前にしていた状況、これはとてもプレッシャーの大きいことなのに、ここで彼は開き直り次の打者を見事三振で退けるのです。

延長10回表、日本の攻撃。2アウトながらランナーが1・3塁(後に盗塁で2・3塁)で打席に立ったのはイチロー選手。彼はこの究極の場面で自分をまるで俯瞰しているかのようでした。それは自身の心中でバッター・イチローを実況していたのです。興奮もあったかも知れませんがそれでも冷静でいたのです。

2ストライクと追い込まれても何度もファールで粘りそのうちに相手投手が何を投げてきても「行ける」と確信するようになったそうです。

そして、彼はあの伝説のタイムリーヒットを放ちます。自身も大いに楽しみとしていたWBC。それでも超という文字が付くほどの不振に陥り、チームは敗者復活戦に行くハメになるなど、本人個人も周囲も苦難との遭遇です。

ですが、チームメイトが自分と同じクラシカルスタイルになって励ましてくれ、やがて本来の姿を取り戻せた彼はその感謝の気持ちをあの一打にしてチームや日本のファンに表してくれたのだろうと思います。

あのクライマックスに打席が回り、そして絵に描いたようにきれいな打球でタイムリーヒットを打ったイチロー選手はまさに役者でありヒーローでした。

続く10回裏。9回裏に一度はサヨナラ敗戦を覚悟までしたダルビッシュ投手が急造クローザーという降って沸いたような出来事を跳ね返します。相手を0点に抑え、見事に胴上げ投手となりました。あのイチロー選手のタイムリーにダルビッシュ投手も本当に心から喜び、再び上がることのできたマウンドではガッツポーズを見せてくれました。

この決勝戦での勝利は日本中を熱狂させました。メジャーリーガーが参加見合わせということも多くて、真の世界一決定戦とは言えないWBCですが、それでも優勝、しかも2連覇という結果は本当に明るいニュースとなったのです。

しかし、です。
WBCあるいはそれと同等になる野球のハイレベルな国際大会が今後もあるのかどうか。この記事を書いている時点ではWBCの次の開催は無いという報道もあります。もしこのような大会が続いてくれたとして、それでもイチローの決勝タイムリーの場面だけが繰り返し出るのであれば、日本の野球は世界で勝っていない状況になっているということでしょう。

日本の他のスポーツでは、大昔のメダル獲得がそのスポーツ史上最高の成績だと大会開催の都度、テレビで流れています。それは当然のことその過去の実績を上回る結果を出せていないからです。

日本の野球が世界で輝き続けるには、過去である伝説を次々と塗り替えていかなければならない、そう思うのです。

イチロー選手の伝説はこちらで♪

ストイックすぎてすごい( ಠωಠ)

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